「水からの伝言」を信じないでください | Siyohです

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音楽とスピリチュアルに生きる、冨山詩曜という人間のブログです

先日このタイトルのページを見つけて、読みながらいろいろ考えていました。「このページについて」を読むと、ページを書いた田崎晴明さんは物理学者で、「まとめ役」をしただけだと。

実質的にものを調べたり、よくある質問への答え方を考えたりしたのは、私以外の多くのみなさんです。 とくに、菊池誠さん(大阪大学)、天羽優子さん(山形大学)には、たくさんのことを教えていただきました。 また、小波秀雄さん(京都女子大学)、斉藤完治さん、佐藤大さん(東北大学)からは、ページの内容について貴重なコメントをいただきました。

この本を知らない方のために、

内容はざっくり書くと、「水に「ありがとう」という言葉を見せると、形のととのったきれいな氷結結晶をつくる。 一方で「ばかやろう」という言葉では、美しい結晶がつくられる」というものです。

 

これは私の常識からすると、全然あり得ることです。ただ、本人の思い込みの結果なのか、言葉が純粋に影響しているのかを調べるには、それなりの実験をしなければなりません。

 

このシリーズの本は結構何冊も出ているようですが、上記の科学者たちは「このような穴があって、この結果だけではそう言い切れない」と主張しています。これは確かにそうです。視えない世界の情報は鵜呑みにせず、見える世界の情報と同様に吟味することが大事です。ただ、田崎氏のHPの「万が一・・・」という部分を読むと、この人が「科学」と呼ばれる分野をよく知ってはいても、「論理的な考え方」をよく知らないのが分かります。

万が一、いや、兆が一(でも、大きすぎると思うけど)、「水からの伝言」の物語が真実だったとしたら、どうなるでしょう?
今まで科学が蓄積してきた「物の世界」の法則の横に、新たに、「水は言葉の影響を受ける」という法則が付け加えられることになるのでしょうか?

とんでもない!!

もし、これが本当だったら、それは、新しい法則の発見だとかノーベル賞が何個などという、ちっぽけな話ではありません。

~中略~

残念ながら(と言っていいのかどうか、わかりませんが)、そんな「超革命」は、おきないでしょう。 「水からの伝言」の実験は、ほとんど信頼できない(「ちゃんと実験をして結晶の写真をとっているのだから、本当なんじゃないの?」についての詳しい説明のページを参照)のですから、それをもとに、科学全体をひっくり返すほどの結論を出すことなど、どうがんばっても、できないのです。

 

「論理的な考え方」に則って調査すれば、このような文章は書けません。別にこれが事実としても科学全体はひっくり返りません。すでに、こうした事実を認めて説明でき、かつ実践できていながら、現在の物理理論と整合性のある理論を立てている物理学者もいます。まずは単純な、物理の世界では否定されていても厳然として存在する「思いは具体的な力を持つ」という事実からすべての考えを始めて欲しいものです。

 

最初はメールを送ろうかとか、私の本を送って読んでもらおうか、とか考えていましたが、ここで書いて、これからのセミナーで「超常現象に対する科学者たちの典型的な反応」の具体例として引用させてもらうことにしました。

 

ただ、もしかしたら田崎氏は、教育的な立場ですべてを否定していて、心の中ではこういうこともあり得ると考えているのかもしれません。あのとても有名な、超常現象のすべてを否定したがる物理学者は、ある超能力者が間近でスプーンを曲げたり切ったりするのを見て、「やっぱりこういうのもあるんだね」と感心していたそうです。しかしこの2人がテレビで共演して、それを否定しなければならない立場に立った時、超能力者の控室に現れて彼はこんな風に言ったそうです。

 

「この前会って、スプーン曲げを見せてもらったのはなかったことにしてください。今日初めて出会ったということで。」

 

そして彼は番組中、そんなのはトリックだとか、色々否定し続けました!

 

6/28加筆

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